【特別祝辞】ZVC JAPAN下垣氏に学ぶ、AI時代のプロフェッショナル論

【特別寄稿】人生3万日のうちの「1万日目」をどう生きるか。Zoom日本法人会長 下垣典弘氏がViVO一期生に贈った、本物のキャリア論。

ViVO株式会社の第1回入社式。そこには、一人のレジェンドからの熱いメッセージがありました。

ZVC JAPAN株式会社(Zoom)代表取締役会長、下垣典弘氏。

数々の外資系IT企業のトップを歴任してきた下垣氏が、社会人1日目を迎えた5名の同志に贈ったのは、単なる祝辞を越えた「人生の戦略論」でした。新卒社員たちのレポートと共に、その魂のメッセージを紐解きます。

 

■ 1万日目の始まりに。人生を支える「3つのリスト」

下垣氏は、DropboxのCEOドリュー・ヒューストン氏がMITの卒業式で行ったスピーチを引用し、社会人としての第一歩に大切な要素を語りました。人生3万日のうち、1万日目が今日から始まるという視点とともに、以下の3つが並列で示されました。

  • テニスボールを探せ(夢中になれること)
    犬がテニスボールを追いかけるときのように、脇目も振らず、無我夢中で夢中になれる「何か」を見つけることの重要性です。


  • サークルを大切に(人間関係)
    共に切磋琢磨し、支え合える仲間との絆が、キャリアを築く上での大きな力になります。

  • 人生3万日の自覚(時間の有限性)
    今日という1日が、限られた人生の貴重なステップであることを意識することです。

 

「好奇心を持ったら、一歩踏み入れる。その一歩が、相手のビジネスだけでなく、人間性を知ることに繋がる」という下垣氏の教えに、新入社員の澁谷さんは「好奇心の先の一歩まで頑張って踏み入れてみようと思う」と、その言葉を深く胸に刻んでいました。

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■自身の「欲望」と向き合い、目標を具体化せよ

下垣氏は、新入社員に「何がしたいか、何を得たいか」を紙に書いて発表してもらい、個人の内なる欲望と向き合うことの重要性を強調しました。

「市場価値を上げたい」「お金持ちになりたい」という目標に対し、下垣氏はさらに踏み込みます。「年収は何千万か? 貯蓄額はいくらか? それを30歳までに達成するのか?」と、具体的な数値とタイムラインを設定するように促しました。

漠然とした夢は、具体的な数字に落とし込んで初めて、達成すべき『目標』になる」。自分自身の人生に対する徹底的な具体性が、プロとしての第一歩であると説きました。

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■勝利への意識:スポーツに学ぶ「戦略と戦術」

企業活動における競争と勝利について、下垣氏はスポーツの教訓を引き合いに出しました。勝利のためには「チームワーク」はもちろん、勝つための「戦略・戦術」が不可欠です。

「ただ一生懸命やる」のではなく、勝つために自分はどう動くべきか。一人ひとりが勝利への執着心を持ち、戦略的に動くことが、結果として会社の大きな成長に繋がると締めくくりました。

■「基礎体力」がキャリアの成否を分ける

下垣氏が最も強調したのは、仕事の時間外も含めた「基礎体力の継続的な成長」です。
ここでいう基礎体力とは、これまでに学んできたことのすべて、そしてこれから主体的に伸ばしていく得意分野のこと。

「テクノロジーを学び続けることは大前提。しかし、それを説得力のある言葉で相手に伝えられなければ意味がない」。
最新の技術知識と、それを他者に届ける人間力。この両輪を鍛え続ける「基礎体力」こそが、長いキャリアにおける成功の鍵であると語り、新卒たちの背中を押しました。

 

 

■「会社は皆さん自身」――当事者意識の極致

「会社とは何か?」という問いに対し、下垣氏は欧米と日本の捉え方の違いに触れました。欧米では「株主のもの」という認識が強い一方で、日本では「社会のため」「自分のため」と答える人が多い。

しかし、ViVOのような成長企業において、下垣氏が示した答えは明確でした。 ViVOという会社は、皆さん自身です。 誰か特定の人物が会社なのではなく、一期生5人が明日から何を創り出すか、その集積こそがViVOそのものになっていく。この究極の当事者意識こそが、組織を動かすエンジンになると語りました。

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■「レジュメを汚さない」という、自分への誠実さ

現代は「キャリアアップのための転職」が当たり前の時代ですが、下垣氏はあえて「レジュメ(経歴書)を汚すな」という、新社会人の心に突き刺さる本質的なアドバイスが送られました。

これは単に「一つの会社に長くいろ」という精神論ではありません 。
環境が合わないと感じたとき、安易に外に正解を求めて環境を変える(=ジョブホップする)ことは簡単ですが、それでは「どこへ行っても通用する本物のスキル」は積み上がらないという警鐘です。

  • スキルなき環境変更の危うさ:
    「転職はできるが、語れるスキルがない」状態を避けること 。入社時に「一生懸命頑張る」と誓ったコミットメントを裏切り、すぐに隣の芝生を羨んでいては、キャリアの成功は遠のいてしまいます 。

 

  • 「石の上にも」の真意:
    3年、あるいは5年。泥臭い現場で失敗と学習を繰り返し、与えられた職務を150%の情熱で全うして初めて、自分自身の真の適性や強みが見えてきます。

  • 実績こそが最大の武器:
    経歴書に書くべきは、社名や役職ではなく「自分が何をやり遂げたか」というリザルトです 。その実績を積み上げる前に逃げ出さない強さを持つことが、将来の自分に対する最大の誠実さであると説きました。

 

「仕事に正解がある」という甘えを捨て、自分で決めた道で最高の結果を出す 。その積み重ねこそが、誰にも汚せない、光り輝くレジュメを創り上げていくのです 。

 

■【結び】一期生5名の決意:今日から変わる、私たちの「一歩」

入社式と下垣氏の熱いメッセージを受け、一期生5名はそれぞれの「明日から変える行動」を言葉にしました。

  • 「自分が会社の一部であることを自覚し、自分の成長が会社の成長に直結していることを意識して働きたい。10年後のなりたい自分を忘れずに進みます。」
  • 「好奇心の先の一歩まで踏み入れてみようと思う。目標を立てる際は、具体的な期間と数字を元にする習慣を明日から実践します。」
  • 「環境を変えるのではなく『スキルを積み上げる選択』をすべきだと強く感じた。新卒でもここまでできるのかと周りに良い影響を与えられる存在になりたい。」
  • 「相手の時間を大切にするために、まずは業務の基礎体力をつけるインプットとアウトプットを繰り返したい。仕事を面白くする力を育んでいきます。」
  • 「野球で学んだ基礎体力の重要性を再認識した。一万日という有限な時間を意識し、まずは5年地道に頑張って何かを任せてもらえる存在を目指します」。

 

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下垣氏から贈られたのは、これからの長いキャリアを生き抜くための「灯火」です。 1万日という長い旅路の、まだ2日目。 レジェンドから受け取ったバトンを握りしめ、一期生5名は今、本物のプロフェッショナルとしての第一歩を力強く踏み出しました。

改めて、下垣様、ご多忙の中、一期生の心に一生残る貴重な時間をありがとうございました。

さあ、最高にワクワクする「挑戦」の始まりです!

 

執筆:ViVO入社式運営事務局