AI-CRM / Salesforce

株式会社グリッド

営業を強くする前に、経営を整える。
管理会計をSalesforceで実装し、経営基盤を進化させたGrid様の挑戦

140名+
急成長組織の経営基盤構築
ご利用サービス
Salesforce(管理会計スクラッチ開発)
業種
AIソリューション(社会インフラ向け)
グリッド 照井様 インタビュー

取締役執行役員 照井 一由 様

事業拡大に伴い求められる経営基盤の強化

導入の背景

株式会社グリッド様は、社会インフラ向けAIソリューションを展開する成長企業です。社員数が60〜80名規模から140名規模へと急成長する中、従来のGoogleスプレッドシートによる収益管理の限界に直面。さらなる成長に不可欠な経営基盤の強化に向け、SalesforceでのSFA導入と管理会計のシステム化を決断されました。


Q. 弊社にご依頼いただく前の貴社の状況をお聞かせください

照井様(グリッド)

AI事業を始めて、10年近くになります。社員数も60〜80名規模から、社員数も140名規模まで拡大しました。これまではエンジニア中心の投資でしたが、ここ数年で営業投資のフェーズに入っています。これまで収益管理はGoogleスプレッドシートで行っていたのですが、事業拡大に伴って管理が複雑化してきたため、さらなる成長には経営基盤の強化が不可欠であると判断しSFAを導入することにしました。SFAには当初からSalesforceの採用を決めていました。

角田(ViVO)

営業を強くしようとすると、どうしても施策の話に行きがちですが、その前に「数字が揃っているか」という問題がありますよね。

照井様(グリッド)

まさにそうです。営業を強くする以前に、そもそも正しい経営数値が取れているのかと。


Q. 営業強化がテーマだった中で、まず管理会計から着手されたのはなぜでしょうか

照井様(グリッド)

正しいデータが取れていなければ、営業施策も適切に評価できません。だからこそ、まずは経営基盤を整えるべきだと考えました。

Salesforceを導入すること自体は決めていましたが、その中で管理会計もシステム化し、安心して正しいデータを取得できる状態を作る必要があると感じたんです。

スプレッドシートでは、組織拡大に伴う複雑な管理会計に対応するには、どうしても脆弱でした。成長フェーズに入る以上、再現性のある管理体制を構築しなければならないと判断しました。

角田(ViVO)

管理会計というと、「数字を出す仕組み」と思われがちですが、本質は「意思決定を再現可能にする仕組み」なんですよね。営業強化の前にそこへ投資する判断は、経営として非常に合理的だと感じました。


パートナー選定の決め手

Q. 弊社に決めていただいた理由は何でしょうか

照井様(グリッド)

2社でコンペを行いましたが、最終的な決め手はPM力でした。

単に開発をする会社というより、経営視点で議論できる印象があったんです。上流から下流まで深く理解されている感覚がありました。

特に印象的だったのは、具体的な過去の経験を交えながら話していただいたことです。抽象的な提案ではなく、実体験に基づいた話だったので、説得力がありました。

角田(ViVO)

ありがとうございます。私たちが意識しているのは、「要件を聞く」ことではなく、「経営意図を理解する」ことです。管理会計は仕様書通りに作ればできるものではありませんから。

Salesforceを導入すること自体が目的ではなく、管理会計をはじめとした経営基盤をどう構築していくかが本質だと考えています。その視点をご評価いただけたのであれば、大変嬉しく思います。


Q. パッケージではなく、スクラッチ開発を選ばれた理由は何でしょうか

照井様(グリッド)

まず前提として、当社には「システムの数をこれ以上増やしたくない」という考えがありました。データが分散する状態を避け、できるだけ一元管理できる環境を構築したいという思いがあったからです。

また、管理基盤には当初からSalesforceの採用を決めていました。汎用性の高いプラットフォームであれば、外部パートナーが参画する際のスイッチングコストを抑え、スムーズに連携できると考えたためです。そのため、管理会計を行うのであれば、Salesforceを軸に据える方針でした。

一方で課題となったのが、当社のようなシステムインテグレーション型のビジネスモデルにおける「見通し管理」です。一般的な原価管理や工数管理とは異なり、案件の進行に応じた見通し管理を適切に行えるシステムは、当時市場には見当たりませんでした。そのため選択肢は、スプレッドシートで運用を続けるか、Salesforceに寄せてスクラッチで構築するかの二択となりました。

最終的には、「システムを増やさない」という方針とも整合する形で、Salesforceを基盤とし、パッケージではなくスクラッチで開発を行う決断に至りました。

角田(ViVO)

『業務フローをシステムに合わせる(業務を変える)』ことと、『大切にしている経営思想をシステムに合わせて歪める(思想を曲げる)』ことは全く別物です。Grid様の思想を毀損せず、そのまま構造化するための手段が、今回のスクラッチ開発でした。

グリッド様 インタビュー風景

数字が合わない。思想を実装する難しさ

Q. 実際の構築で、最も大変だったことは何でしたか

照井様(グリッド)

自分たちは「実現したいこと」をお伝えし、それを形にしていただいたという感覚が強く、個人としてはそこまで大変だった印象はありませんが、プロジェクト全体としては決して簡単ではなかったと思います。

もともとスプレッドシートで行っていた業務フローを大きく変えない形で実装したため、既存業務との整合性を保ちながらSalesforceへ落とし込む作業は、相応に難易度が高いものでした。

これまで売上見通しは、工数と連動させて計算する管理会計の仕組みとして運用していましたが、さまざまなパターンがあることから、自動計算ではなく、あえて手計算で対応していました。

今回、一部を自動計算へ移行するにあたり、これまで運用してきたルールを言語化し、ロジックへ落とし込む必要がありました。その点は大変だったと感じています。


Q. 大変だったことに対して、ViVOとしてはどう乗り越えましたか

角田(ViVO)

本来、要件を整理して言語化し、開発側へ伝える役割はPMOの方が担われることが多いと思います。

ただ今回のプロジェクトでは、要件が固まりきっていない部分についても整理工程の一部を共有しながら、PMOの役割の一部も担う形で並走して進めていくプロジェクトだったと感じています。

結果的に、ワンチームとしてプロジェクトをつくり上げていく体制づくりが、乗り越えるうえで重要だったのではないでしょうか。

川上(ViVOエンジニア)

コミュニケーションを密に取りながら進められた点は、非常に助かった部分でした。どの計算が正しく、どこにズレがあるのかを一つひとつ確認しながら擦り合わせを行えたため、大きな方向性の誤りなく進めることができたと感じています。

一方で、定義が十分にドキュメント化されていない状態からスタートしたため、テストシナリオの設計も含めて一緒に作り上げていく必要がありました。あらかじめ仕様が固まっているプロジェクトと比べると、難易度は高かったと思います。

結果として実装は非常に複雑なものになりましたが、その分、実態に即した仕組みを構築できたと感じています。


Q. 導入後、どのような変化がありましたか

照井様(グリッド)

一番大きいのは、権限委譲が進んだことです。以前は限られた人しか数字を見ていませんでしたが、今ではマネジメント層以外も帳票を見るようになっています。組織全体で数字を見る文化が生まれ始めました。

角田(ViVO)

経営基盤が整うと、意思決定が「人依存」から「構造依存」に変わります。権限委譲が進んだのは、基盤が機能している証拠ですね。

照井様(グリッド)

また、Salesforceは使い方次第で、経験の浅い人でも一定のレベルまで引き上げることができるツールである反面、設計によっては上級者にとって足かせになってしまう可能性もあります。だからこそ、どのレベルを想定して設計し、どのように運用へ落とし込んでいくのか。そのバランスをどう取るかが、これからのチャレンジだと感じています。


次のフェーズへ ― オンボーディング基盤としてのSalesforce

Q. 今後、この基盤をどのように活用していきたいですか

照井様(グリッド)

一つは、オンボーディングへの活用です。

運用の考え方としては、大きく二つあると思っています。一つは、基礎的な行動を細かくルール化し、「このデータを入力してください」と統制的に運用する方法。もう一つは、ツールとしての自由度を高め、各自がより柔軟に活用していく方法です。

当社としては、後者の方向を目指していきたいと考えています。もちろん営業の一定のレベル水準が前提にはなりますが、「便利なツールとして自由に活用できる状態」をつくっていきたいという方針です。

その中でSalesforceが果たす役割の一つが、短期間で当社の業務に慣れてもらうための基盤になることだと考えています。業務プロセスや考え方が仕組みとして整理されているからこそ、新しく参画したメンバーも早期にキャッチアップできる。そのようなオンボーディング基盤として活用していきたいと思っています。

角田(ViVO)

これまで整えてきた管理会計基盤を土台に、今後はマスター管理の精度を高めたり、セールスプレイブック(営業の勝ちパターンを記した手引書)をSalesforce上に組み込んだりすることで、組織全体の"再現性"をさらに強めることができます。

さらに、蓄積された案件データや活動履歴を活用すれば、AIによる示唆出しも可能です。例えば、過去の成功パターンをもとに次のアクションを提案したり、新人メンバーが迷わず動けるガイドを自動で提示したりすることも考えられます。

Salesforceを単なる管理ツールではなく、"学習し続ける経営基盤"に進化させていく。私たちも、その進化の一端を担える存在でありたいと考えています。


経営の考え方をシステムに落とし込む──思想を理解するパートナーの重要性

グリッド様 照井氏
Q. 最後に、これからSalesforce導入を検討している企業へメッセージをお願いします

照井様(グリッド)

まず大切なのは、ツールそのものよりも、経営層が本気で向き合うことだと思います。その姿勢は必ず組織に伝わります。そして、思想を理解してくれるパートナーを選ぶこと。ViVOの担当者皆さんが明るかったのも非常によかったですね。経営の考え方をどうシステムに落とし込むか。そこに本気で向き合えるかどうかが、成否を分けるのではないでしょうか。


営業を強くする前に、経営を整える。Grid様の取り組みは、成長企業が次のステージへ進むために避けては通れない「経営基盤の再構築」に真正面から向き合った事例です。

管理会計をSalesforce上で実装する。それは単なるSFA導入ではなく、経営思想を構造化し、組織全体で再現可能にする挑戦でした。

ViVOは、ツールの実装にとどまらず、経営意図の整理から設計・開発・運用までを一気通貫で伴走します。思想を守りながらシステムに落とし込むことで、意思決定の質を高め、権限委譲や組織進化までを支援することが可能です。

Salesforceを「営業管理ツール」で終わらせるのではなく、「経営基盤」へと昇華させたいとお考えの企業様は、ぜひ一度ViVOまでご相談ください。

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